| キーワードシソーラス (同義語・類義語) このページは 2007 年 09 月 07 日 18時15分56秒 にクロールしたキャッシュ情報です。 |
難易
[ 48] CHAPTER V
[引用サイト] http://www.nier.go.jp/yoshioka/cofs_new/s26jhl1/jp-chap3.htm
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いかなる教科の学習指導でも,指導内容の程度が学習者の知的および情操的発達と一致することは最も肝要なことである。それゆえ英語のような教科において,その指導内容が,読み方を習い始める英米児童の程度でよいと考えるならそれは誤りである。このような誤った考えから,もっと年長の児童にまったく不適当な風物,さし絵,内容をもった書物を作るようなことになる。12歳以上のこどものための教科書で,童謡はもちろん,童話,グリム,アンデルセン,イソップ物語などの多過ぎるのは,著者がこの教育の原理を知らないのか,またはこれを見のがしているからである。外国語の場合には,その新しい環境のために,青年や成人でも特に児童向きに書かれたものを読んで,確かに楽しむことができる。しかし,それだからといって,中等学校で教えられる話しことば,書きことばが,もともと小学校児童向きのものであってよいということにはならない。内容が生徒の知的および情操的程度以上または以下である場合には,生徒は興味を失うものであるが,この興味を失うということほど重大なことはおそらくないであろう。 英語の学習指導の際,話しことばと書きことばが適当に段階づけられていないと,学習過程に故障が起る。たとえば,もし学習者が短い一節中に,未知の単語や言いまわしが10も20もあれば,おのずと,判じ読みや分析をしなければならず,まるできびしい主人にでも追い使われているように,辞書ばかり引いていることになるであろう。このようなやり方は学習意欲を失わせるもので,このことは日本の古本屋の英語の古本の大部分に,学生が初めの10ページか20ページには注をつけているが,かりにこんな判じ読みをも読書ということにしたとしても,あとは読まないでやめてしまうということでもわかる。このような場合には,内容の程度は正しいのであるが,その書物は英米の読者のために書かれたものであるから,言語の難易の程度が正しくないのである。外国語の学習を効果的に興味あるようにするには,言語の難易にも段階をつけなければならない。 英語では同一語で種々の意味を表わすが,一つの言語と他の言語とでは単語の意味の範囲が異なっているから,この fine の四つの意味は日本語では四つのまったく異なった単語で表現しなければならない。意味の違いによる英語の語い調査は完成していないが,学習者は普通の意味をまず習うべきであるという点から,教材の配列をするにあたっては,この事実に留意しなければならない。たとえば教師は put という普通の単語を教えて,ただの一語を教えたと考えるかもしれないが,実は数十の意味をもつ一語を示したのである。それゆえ,普通の単語はまれな単語よりも問題が多いのである。もし一語が異なった意味でいろいろの所に現れると混乱が起る。ゆえに教師は次のことを念頭におかなければならない。 (1) ある言語において形の点で一語であっても,意味では,非常に多くないとしても相当数の語であるかもしれないこと。 (2) 同一の単語であっても,内容では実は多数の単語であるから,意味の普通さの度合によってある程度の段階をつけなければならないこと。 前後の関係が言語の意味に影響し,したがってその学習に関連があるのと同じように,場面もまたそれに関連がある。意味は場面の異なるに従って変化する。たとえば was leaning against the wall. という文は,家の中について言ったのならば,「部屋の壁」の意味に解されるであろうし,戸外について言ったのならば,おそらく「へい」の意味にとられるであろう。もう一つの例をあげると,How do you doはある場面では「初」対面の時に用いられるが,他の場面ではHelloよりも,ややかしこまった言い方となる。 この違いは,外国語の学習指導をする際にきわめて重要なことである。なぜかというと,一語または一つの言いまわしが,場面の異なるに従って種々の意味になることを,日本の学習者が知るはずがないのであるし,また一つの言語で二つまたは三つの異なった単語や言いまわしで表現されるものが,他の言語では一語で表わせるというようなことを考えるはずもないからである。教師は「一つの」場面において,ある単語または言いまわしを提示したならば,それは「その特定の」場面におけるその単語または言いまわしの意味を教えたのであるということに思いいたらなければならない。良心的な教師は,よろしくどの意味を教えたかを記録し,まず普通の意味を教えて,まれな意味はもっと高い段階に達するまでそのままにして置くべきである。 学習場面には限りがあるから,一つの場面で指導しうる単語や,言いまわしの数や種類にも限りがある。たとえば,教師は初学者に動作によって戸の開閉に関連する単語や言いまわしを指導する際,Skip, hop, jump などの動作は提示しないであろう。ほかの学習場面で,教師が学習者の注意を箱に向けさせたとする。その場合にはindside, したがって,学習指導の際の言語の難易を配列するには,単に段階をつけるだけではふじゅうぶんで,直接の連合によって指導する場合には特にそうである。教師は一つの学習場面で最も効果的に指導できそうな単語または言いまわしを選び,次の学習場面で指導しようとしまたは指導した単語や言いまわしをこの表に追加していくべきである。 この点はすでにローマ字を習った場合などのごとく,アルファベットの大多数の文字を知っている生徒には適用できない。 段階がつけられるもう一つの要素はつづり字であって,普通のものから始め,さらにまれな文字の組合せへと進むのである。しかし語いの難易による配列を犠牲にして,この要素に重点を置き過ぎるのは大いに問題である。もし普通の単語から始めて,普通でないものに進んでいけば,少くとも出度表より見て,おのずと普通のつづり方を指導することになる。 College Recordに発表された E.L.Thorndike の表には,9が最高を示し1が最低を示す出度により,9から1までの印をつけた構造型式の出度が示されている。2 二三の例を示せば,構造型式がどんなものかが明らかになるであろう。たとえば分詞句は構造型式である。“Looking 音声を難易,出度,または日本語に現れるものとの類似点を見つけて指導しうるものと,そうすることのできないものなどによって段階をつけることができる。まず単音をとり,次に結合音を研究し,容易なものから始めて,さらに困難な音に進むという方法も考えられる。結合音とは互いに隣り合った音の組合せである。たとえばcluster 英語の学習指導を効果的にかつ科学的に行おうとするものは,だれでも,学習者に最も実際的に有効な単語を教えることが必要だと悟るのである。それでは最も有効な単語とはなにか。いうまでもなく,学習者が最もひんぱんに接する単語である。それゆえ出度表とは各種の文献を調査した結果,ある言語において,いかなる単語が最も多く現れ,いかなる単語が少く,いかなる単語がさらに少いかを示した表である。このような表は,学習指導と学習過程における無意味なまたはむだな努力を省くことが目的である。 出度表を作るには,多量の各種異なった文献を根気よく調査し,ある語が何回現れたかを数え,その現れた出度順に示すのである。しかし,このような統計的調査の方法は,これを行う人によって,ある点では異なっている。たとえば Horn の表では派生語は別に数えられている。とにかく,語い統計は多くの文献の中で,ある単語が何回現れているかを調べ,その使用出度数順に100, 200, 500 と示したものである。次に示すように, Thorndike の表は,ある単語が100, 200, 500 等の部類にはいることを示している。 指示の方法は問題ではない。問題なのは語い統計の正しさと,このような表が,教師と学習者との立場から考慮して,いかに活用しうるかである。 語い統計にはいくつかの弱点がある。第一は単語の種々の意味が出度調査の際考慮されなかったことである。たとえばsoundという単語は,その語が用いられる多くの意味を考慮せず,1a すなわち最初の500語中に入れられている。単語を意味の違いにより分けて統計をとることは大事業である。このような表ができているので,わが国でも活用したいものである。 第二の弱点は出度統計は必ず,書いたものを調査したものである。したがってある材料には日常語的材料が含まれているとしても,それは依然として書き物に基いている。その上「話しことばの語いを詳しく研究することは,Thorndike や Horn の意図ではなかった」。3 しかしながら英語の話しことばと書きことばとの違いは,言いの違いよりも,don’tとdo not, had I been here(文語)とIf I had been here(話しことばで普通のもの)のように縮約したかしていないか,語順などによるのであると考えられるから,この弱点は外国人の学習者にとってはあまり重要ではないと思う。4 第三の弱点は調査の結果は英語国民が用い,または書いたものの語いについてであるから,表に掲げてある最も普通の単語のあるものは,ある一つの社会とか世界の中で用いられるもので,それには外国人学生は現在もまた将来も無関係であるかもしれない。 lamb,crchardなどは用いない。しかし,このような単語が Thorndike の最も普通の2,000語中にはいっているのである。もし学習者に英語国民の生活や風俗習慣を教えるとすれば,学習者は自然このような単語に出会うのであるが,まったく功利的見地から考えると,このような単語は比較的価値が少いのである。それゆえ,外国語の教師は自己の判断によって,このような点に配意しなければならない。 for in-stance, as a matter of factなどのフレーズは意味単位であるから,それを単語に分けるならば,その意味は失われてしまうのである。これらが省かれていることは残念であるが,このようなフレーズを入れることはきわめて因難である。 英語国の少年少女がフランス語・スペイン語・ドイツ語などを学習する場合と,日本の少年少女が英語・フランス語・ドイツ語などを学習する場合のおもな違いは,前者の場合には「同系語」に上達することであるのに反し,後者の場合は「系統の違った言語」に上達しなければならない。同系語を習得する場合には,元が同じなので,または一見してわかる程度に類似しているので,意味が正しく,またはかなり正しくわかるような同系語が大部分を占めるような外国語のテキストを特に作って学習者に与えるのが普通である。英語を話すこどもたちのために英語の同系語でいっぱいのフランス語の文と,その後に英語で同じ意味のことを表わす表現をつけた実例を示そう。(例は英文参照)。このため学習者は,教師の援助や辞書を用いなくとも全文の意味を「想像」できるのである。しかるに日本人の学習者の場合には,このようなことはまったく不可能である。語いも構造型式も新しい「他の系統」の言語の学習であるからである。 しかし,日本語の中には多くの外来語があり,英語よりのものもある。このような単語の表は多くの和英辞典の巻末についている。ことに英語を学習する年上の日本の児童または青年は,きわめて小範囲の語いをもって入学したての5・6歳の英語国の児童に比較して,知能の程度が高いことを考えれば,このような単語が学年程度に適する語いの範囲外であっても,一般にあまり困難なく教えることができるのである。日本人教師の注意すべき唯一の危険は,多くの外来語の場合,その意味が違ってしまっていることで,たとえば試験の際の不正行為cheatingをcunningとしたり,comfortable 語い統計の種々の弱点にもかかわらず,そのためにそれが無益であると考えるのは誤りである。「利」益のほうが「不利」益よりも多い。各種の語い統計を比較研究して,計算した総語数の減少するに従って信頼性の減少することが明らかとなった。このことは単語が普通のものであればあるほど,その有用さが確実であるということであって,きわめて重要なことである。 ここで触れなければならないことは,日本の生徒の特別の必要のために行われた研究である。その第一は,Interim のごとき著名人の会合の結果英国でも発表されたことによってもわかる。さらに長沼直兄氏によって編集されたStandard English Vocabulary of 3,000 Basic Words(標準英語単語集)が出ている。語いは600ずつの段階に区分され,またばく然と idiom と呼ばれているものの例も含めてある。 累進的配列は下図に示すごときものである。このような配列法では最も出度の高いものから始め,その次のもの,さらにその次のものというふうにするのである。事実上このような進度はまったく不可能である。 この配列法では語い統計より最も普通の500,600(その他いかなる数でも)語をとり,厳密ではないが.学習指導単語数をその範囲内に制限するのである。次の段階に次の500または600を加え,5年か6年の後学習者が学習に害なく,このような方法をやめてよいような段階に達するまで,これを継続するのである。 は「例外的に少い材料をもつ例外的に長い『段階』にほかならない」のである。5 かれはさらに「Basic English の計画は長い『段階・を望ましくないとか,偶然的なものとか,必要のためやむをえずがまんするものとかするどころか,これを予定し,目標とし,必要なことと見なしているものである」と言っている。5 同書によれば出度から見て75%の語いは最初の2,000語で占められているとのことであるが,これは興味のあることである。 Michael West によれば普通のクラスの Bengali 児童は6歳以下で5,000語を習得し,この語いの範囲内で少しの語句を書き直せば,専門的でないあらゆるものを書くことができるとのことである。6 Westはまた「100語でお話をし始めることができるし,300語なら物語は容易で,400語なら400語以外の新語を入れないで長い物語をすることができる」と言っている。7 Harold E. Palmer は研究と実験に基いて「ある『標準的テキストの簡易化』の基礎として選定しうる種々の段階のうち,3,000語の大きさが最も適当であろう」といい,さらに「それは,あまりに不当に大きくなく,しかも普通の要求を満たす語いである。これはGold Bugを簡易化するのにほとんど理想的であった」といっている。8 かれはその脚注で「この大きさはあとで非常に性質の異なったテキストの簡易化にも用いたが,同様に適当であった」といっている。 によれば1,200語以内でも物語を簡易化することはできるが,その結果は努力に比して思わしくないとのことである。とにかく,注目すべきことは語い選択または語い統制が外国語指導計画の重要な面と認められるに至り,またきわめて重要な役割をもっていることである。学習者が簡易化した物語を読んで,さらに原文を読むことを希望するからといって,ある教師たちのように語い統制をけなすのは不当である。むしろこれこそ簡易化したものを与えなければならない理由となるのである。なぜならば,このような資料は読書欲の刺戟として役だつからである。 the place, after a few days, on the tableなどは連語ではない。非連語の場合には各単語は教師の期待する語い統計と段階と照合してもさしつかえない。ある単語群が非連語であるかどうかは置きかえられる単語を置きかえてみればわかる。たとえば,in the table, on the pianoなどのごとくである。このような語群は語群の意味と独立した意味をもつ単語からなっているのであるから,教師はその構成単語を語い統計と照合してさしつかえないのである。 across, How do you do, thank you などの語群は連語の数例である。今日まで連語の出度統計はないし,またこのような調査はほとんど不可能である。ただ一つの連語対策はそれらを「一群」として扱い,教師の判断で非常に普通に用いられると考えられる種類のものから教えるべきである。これが健全な教育原理である。 簡易化はやり過ぎることもある。あまり極端に行うとその結果は不自然なぎこちない英語となるか,または単語の不足のため,さらにむずかしいものにしてしまうことになる。 ズを代置することだけではない。もし,へたに行うならば簡易化しテキストはぎこちなく,英語らしくない英語となる。テキストを簡易化しようとするものは,ある言いまわしが一定の範囲内にある普通の単語からなっているとしても,それがぎこちなく不自然なものであるかもしれないことを考慮に入れなければならない。 もし,あることをあまりに制限された語いで表現しようとすると,その結果はテキストをわかりにくいものにしてしまう恐れがあることは,前述のThe 表の1,000語内にあるput on a broadというのを用いて,それがために意味があいまいになったとすれば,それは賢明ではない。 教材の言語に難易の段階をつける際,文法的に規則的のものから始め,不規則のものに及ぼそうとすることは誤りである。たとえばcommenceとstartとはその過去形と過去分詞とがcommenced, startedとなる規則動詞であるから,過去形と過去分詞とが不規則のbeginよりも先に教えるべきであると考えるならば,それは誤りである。同様に -lyのつく副詞は規則的であるという理由で,-lyのつく副詞を先にするとすればそれは不健全である。正しい順序は普通のものを先にし,普通でないものを後にすることである。さもないと「不規則」であるがためにかくいわれる 24 anomalous finites(変則定動詞)などは規則的な動詞形よりも後になって教えられなければならないことになる。このようなことが事実上不可能なことはam, finites(ano-malousというのは不規則という意味である)なくしては,少なくとも今日の英語では否定的陳述すらできないという事実によっても明らかである。実に anomalous finite を用いないでは話しを始めることすらできないのである。11 この誤りは最も容易な音声から始めさらに困難な音声に進むというような指導計画の極端な発音指導法の場合も同様である。ある程度の音声の難易による段階づけはよいことであるが,特に発音を指導するために作られた教科書のほかにはHe ある単語や言いまわしが具体的であるか抽象的であるかは,直ちに決定できないことである。教師に関するかぎり,重要なことは具体的なものを先に教えるということである。「能力」というものは抽象的のものであるから,特に直接法では「何が何だ」と教えるほうが,「何は何をすることができる」というのを教えるよりもやさしいのである。それゆえ,一般的にいって,学習者がさらにわかりやすいことをかなり知ってからでないと,抽象的な意味を教えるのは賢明でないと考えられる。 |
[ 49] J-STORE(糖尿病疾患感受性遺伝子、及び糖尿病罹患の難易を検出する方法 板倉 光夫)
[引用サイト] http://jstore.jst.go.jp/patent/detail/12977.html
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【課題】ヒト2型糖尿病疾患感受性遺伝子、及び糖尿病罹患の難易を検出し判定する方法を提供する。またこの検出方法の実施にあたり有効に使用することができる糖尿病易罹患性診断マーカー、プローブ、プライマー並びに試薬キットを提供する。さらに糖尿病発症のリスク低減に有効な成分をスクリーニングする方法を提供する。【解決手段】ヒト2型糖尿病疾患感受性遺伝子としてRBMS3遺伝子を、また、糖尿病疾患感受性SNPマーカーとしてSNP125(Genbank Sequence Accession IDs: NM_014483の32,573,955番)を提供する。さらに、糖尿病罹患の難易を検出する方法として、下の工程(a)及び(b)を含む糖尿病罹患の難易を検出する方法を提供する:(a)検体中のゲノムDNAを抽出する工程、及び(b)抽出したゲノムDNAを対象として、その塩基配列について、RBMS3遺伝子上のSNP125部位の塩基を検出し、CかTの別を識別する工程。【選択図】 なし 【背景技術】糖尿病は近年その患者数が増加しており、成人病のひとつとして注目されている疾患である。糖尿病はインスリン依存型の1型糖尿病とインスリン非依存性の2型糖尿病の二タイプに分別できるが、特に後者の2型糖尿病は日本人の糖尿病患者の9割以上を占める疾患であり、早期発見及び早期治療がその予後の点から重要である。2型糖尿病の原因としては、インスリンの分泌低下またはインスリン感受性機構の異常によるインスリン作用の低下が挙げられる。欧米では多くは後者、すなわちインスリン抵抗性が主な原因であるが、日本の糖尿病患者の多くは前者のインスリン分泌低下が主な原因であるといわれている。しかしながら、このようなインスリン作用の低下を招く要因は多様であり、予想される原因についての知見は乏しいのが現状である。また糖尿病は高血糖状態が持続することによって代謝異常を生じる疾患であるため、同時に眼、腎臓、神経系、心血管系及び皮膚などに種々の合併症を伴う。例えば糖尿病患者が腎症を併発すると腎障害が原因となって高血圧症や高脂血症を悪化させ、患者の予後を更に悪化させる。こうした糖尿病合併症を招かないためにも糖尿病の発症を事前に予防することが必要である。ところで、近年のゲノム解析技術の飛躍的進歩に伴って、疾患と遺伝子との関連性が徐々に解明されつつある。例えば、疾患の原因となる遺伝的変異に関するものとして遺伝子多型〔例えば、SNPs(single nucleotide polymorphisms;単一塩基多型)〕が注目されており、遺伝子多型と疾患の関連性の探究が世界中で精力的に行われている。同様に糖尿病に関しても遺伝子変異と糖尿病発症との関連が検討されている。現在までに明らかになっている、単独の異常によって糖尿病を発症するとされている遺伝子としては、インスリン、インスリン受容体、インスリンプロモーター因子、グルコキナーゼ、ヘパトサイトニュークレアーファクター、アミリン、骨格筋グリコーゲン合成酵素、およびミトコンドリア遺伝子などがある。また、2型糖尿病の発症に関与すると考えられる遺伝子として、インスリン受容体サブストレイト、グルコーストランスポーター、ミトコンドリアグリセロリン酸デヒドロゲナーゼ、脂肪酸結合タンパク質、アドレナリンレセプター、グルカゴンレセプター、カリウムチャンネル、及びCD38等が挙げられる(例えば、非特許文献1参照のこと)。また最近、CD38におけるArg140Trp多型は、糖尿病のリスクを上昇させることが報告されており(例えば、非特許文献2参照のこと)、この多型は日本人の糖尿病患者の約13%の頻度で見いだされていることから、糖尿病のリスク診断に有用であると考えられている。しかし、2型糖尿病は遺伝的な素因(しかも多数の遺伝子が関連している)と環境的な素因とが共に関与して発症にいたる多因子疾患(Multifactorial Disease)であるため、一遺伝子の変異や異常からその罹患リスクを判断することは困難である。こうした中で、最近、連鎖解析の結果から、ヒトのゲノムDNAには、民族または人種を越えて繰り返し連鎖している2型糖尿病疾患感受性領域が存在していることが明らかになり、その領域内に各人種に共通な2型糖尿病発症に関する原因変異、すなわち共通祖先遺伝子(Common Disease − Common Variant − Common Origin仮説を満たす疾患感受性遺伝子)が存在している可能性が指摘されている(例えば、非特許文献3〜8等参照のこと)。しかし、連鎖解析で得られる2型糖尿病疾患感受性領域は広範囲にわたり、連鎖の原因となる「2型糖尿病疾患感受性SNPs」と「連鎖解析」との直接の関係は未だ充分に解明されていない。【非特許文献1】門脇孝編、「糖尿病の最前線」、羊土社、東京(1997)【非特許文献2】ダイアベトロジア(Diabetologia)、41、p.1024-1028(1998)【非特許文献3】クリニカル・ジェネティクス(Clinical Genetics)、2001年10月、第60巻、第4号、243-254【非特許文献4】Bektas A et al., ダイアベテス(Diabetes), 48 (11), p.2246-2251 (1999)【非特許文献5】Bektas A et al., ダイアベテス(Diabetes) 50 (1), p.204-208 (2001)【非特許文献6】Pratley RE et al., J. Clin. Invest. 101 (8), p.1757-1764 (1998)【非特許文献7】Ehm MG et al., Am. J. Hum. Genet 66(6), p.1871-1881 (2000)【非特許文献8】Wiltsjore S et al., Am. J. Hum. Genet 69 (3), p.553-569 (2001) 本発明は、糖尿病、特にヒト2型糖尿病疾患感受性遺伝子に関する。また本発明は、糖尿病罹患の難易を検出し判定する方法に関する。当該方法は、より詳細にはヒトゲノムDNAを含む試料から、糖尿病の罹患に関連したSNPs(単一塩基多型)を検出することにより、該試料提供者(被験者)が糖尿病に罹患する潜在的な危険度を有するか否かを検出し、判定する方法である。さらに本発明は、かかる検出方法の実施にあたり有効に使用することができる糖尿病易罹患性診断マーカー、プローブ、プライマー並びに試薬キットに関する。また本発明は、糖尿病発症のリスク低減に有効な成分をスクリーニングする方法に関する。 【請求項1】 ヒト第3染色体を対象とした糖尿病疾患感受性SNPマーカーに対する連鎖不平衡解析において、当該染色体領域内で連鎖不平衡が認められる領域であって、かつ糖尿病疾患感受性SNPマーカーを含む領域である下記に示すハプロタイプブロックにオーバーラップする遺伝子であって、当該ハプロタイプブロックの塩基配列の一部またはすべてを含有する糖尿病疾患感受性遺伝子:− ヒト第3染色体のゲノム配列中、配列番号1に記載の塩基配列において301番目の塩基と、配列番号2に記載の塩基配列において301番目の塩基とで挟まれてなる88,130bpからなるハプロタイプブロック。【請求項2】 RBMS3遺伝子である、請求項2記載の糖尿病疾患感受性遺伝子。【請求項3】 ヒト第3染色体上のRBMS3遺伝子の塩基配列において、塩基CまたはTを挟んで、5'側及び3'側にそれぞれ配列番号3記載の塩基配列及び配列番号4記載の塩基配列を含有する最長601塩基長のオリゴまたはポリヌクレオチドからなる、糖尿病易罹患性診断マーカー。【請求項4】 以下の工程(a)及び(b)を含む糖尿病罹患の難易を検出する方法:(a) 検体中のゲノムDNAを抽出する工程、及び(b) 抽出したゲノムDNAを対象として、その塩基配列に、配列番号3記載の塩基配列と配列番号4記載の塩基配列により挟まれた塩基を検出し、識別する工程。【請求項5】 さらに下記の工程(c)を含む、請求項4記載の糖尿病罹患の難易を検出する方法:(c) 配列番号3記載の配列と配列番号4記載の配列により挟まれた塩基がCであるかTであるかを識別し、Cである場合に糖尿病易罹患性、またはTである場合に糖尿病難罹患性であると判定する工程。【請求項6】 糖尿病がヒト2型糖尿病である、請求項4または5に記載する糖尿病罹患の難易を検出する方法。【請求項7】 ヒト第3染色体上のRBMS3遺伝子に含まれる配列番号5に記載する塩基配列において、301番目に位置するヌクレオチドを含む16〜500塩基長の連続したオリゴ若しくはポリヌクレオチド(但し、当該オリゴ若しくはポリヌクレオチドがRNAである場合、配列表中の塩基記号「t」は「u」に読み替えるものとする)にハイブリダイズする16〜500塩基長のオリゴ若しくはポリヌクレオチド、またはその標識物。【請求項8】 糖尿病罹患の難易を判定するために用いられる、請求項7のオリゴ若しくはポリヌクレオチド、またはその標識物からなるプローブ。【請求項9】 ヒト第3染色体上のRBMS3遺伝子において、配列番号5に記載する塩基配列の301番目に位置する塩基を検出し識別するために用いられる、請求項8に記載するプローブ。【請求項10】 任意の固相に固定してなる固相化プローブである請求項8または9に記載するプローブ。【請求項11】 ヒト第3染色体上のRBMS3遺伝子に含まれる配列番号5に記載する塩基配列において、301番目に位置するヌクレオチドを含む16塩基長以上の連続したオリゴ若しくはポリヌクレオチド(但し、当該オリゴ若しくはポリヌクレオチドがRNAである場合、配列表中の塩基記号「t」は「u」に読み替えるものとする)にハイブリダイズし、当該オリゴ若しくはポリヌクレオチドを特異的に増幅するために用いられる15〜30塩基長のオリゴヌクレオチド、またはその標識物。【請求項12】 糖尿病罹患の難易を判定するために用いられる、請求項11のオリゴヌクレオチドまたはその標識物からなるプライマー。【請求項13】 ヒト第3染色体上のRBMS3遺伝子において、配列番号5に記載する塩基配列の301番目に位置するヌクレオチドを検出し識別するために用いられる、請求項12に記載するプライマー。【請求項14】 請求項8乃至10のいずれかに記載するプローブ、または/及び請求項12または13に記載するプライマーを含む、糖尿病易罹患性検出用試薬、または当該試薬を含むキット。【請求項15】 下記の工程を有する、糖尿病発症のリスク低減に有効な成分をスクリーニングする方法:(1) ヒト第3染色体のRBMS3遺伝子、またはその遺伝子の一部であって、少なくとも、塩基Cを挟んで5'側及び3'側にそれぞれ配列番号6記載の塩基配列及び配列番号7記載の塩基配列を含有するポリヌクレオチドを含有する細胞に対して、被験物質を投与する工程、及び(2) 投与した被験物質の中から、当該細胞中の上記ポリヌクレオチドの配列番号6記載の塩基配列と配列番号7記載の塩基配列に挟まれた塩基CをTに変換させる物質を、候補物質として選択する工程。 ※J-STOREでは、これ以外にも企業にライセンス可能な数々のデータを無償で提供しております。 トップページから検索してください。 |